和彩ダイニング かしら
栃木 小山 居酒屋
定番にひと工夫加えた料理が好評。空間は多様なシーンに対応
JR小山駅から車で約10分、小山市の幹線道路から1本入った通りにある「和彩ダイニングかしら」。以前は市内の別の場所でそば店として営業していたが、2014年4月に"そば居酒屋"をコンセプトに業態転換。住宅や小売店などが並ぶ現在地へ移転オープンした。「そば屋のときは集客がランチに偏って、夜の売上が伸び悩んでいたんです。そこでオーナーと相談し、アラカルトメニューとお酒を充実させたそば居酒屋としてリニューアルすることにしました」と、店を取り仕切る安藤浩司氏は振り返る。移転後は夜のみの営業とし、客層は30~60代と幅広い。近隣住民の日常使いや記念日のほか、企業の宴会や接待の利用も多い。
料理の売りは、安藤氏が開発したオリジナルの一品メニュー。「珍しすぎる料理は、このエリアではなかなか馴染みません。どんなものかが一見してわかる"定番"でありながら、ほかでは食べられないものを心がけています」(安藤氏)。例えば、「自家製つくね ネギ塩焼」(518円)は、国産鶏の軟骨とせせりを直径約10cmの大判に成形して炭火焼に。「食感がジューシー」「大きさがすごい」と好評で、一番人気となっている。この手応えを受けて、生卵をトッピングした「つくねてり玉焼き」(626円)や、コチュジャンベースの味付けにして、上からチーズを回しかけた「つくねチーズタッカルビ風」(734円)なども新たに追加し、幅広い世代に喜ばれている。
そのほか、生きたまま仕入れるオマール海老を使った「活オマール海老のえび味噌焼き」や「活オマール海老のアクアパッツア」(各2,786円)が、記念日などに人気だ。
また、リニューアル前から定評のある名物のそばは、毎日店内で手打ち。「手打ちもりそば」(734円)、「五合もりそば」(4~5人前2,052円)は、つけ汁を「ゆず塩とり南蛮汁」(1人前518円)などに変えることもでき、飲んだ後のシメとしてほとんどの人が注文する。
店舗は2階建てで、1階にカウンター席とテーブル席、個室を設置。2階には最大65名収容可能な座敷があり、窓を開けるとテラス席もある。春~夏は、テラス席限定のバーベキューコースも好評だったという。
「投汁そば」を打ち出し予約UP。豊富なドリンクで幅広い層を獲得
宴会用のコースは、2,500~5,000円の価格帯で常時6種類以上を用意。すべてのコースにもりそばが付くが、そばのお替りが自由になる3,500円のコースが一番人気だ。さらに、昨年の忘年会シーズンには、直径8cmほどの小さな竹かごに入れたそばを、鍋のスープに浸して食べる「投汁(とうじ)そば」をシメとして付けたコース(4,000円)を開発。「鍋の出汁をつけ汁にした“シメのそば”は以前から提供していたのですが、新たにかごを使ったスタイルを取り入れ、ぐるなびの店舗ページなどに写真付きでアピールしたところ、宴会予約が急増しました」と安藤氏は話す。
ドリンクは日本酒に力を入れ、小山市内の地酒を中心に、常時15種をそろえる。価格や味わいで幅広い品ぞろえを心がけ、すべて半合(90ml)からのオーダーが可能だ。一方で、女性のニーズに応えるために国産ワインや自家製シロップのサワー、果実酒なども豊富に用意。最近は、宴会の場でアルコールを飲まない人が増えていると感じ、自家製シロップを使ったソーダなどの「ノンアルコール飲み放題(120分)」(1,000円)も設定。アラカルトのノンアルコールメニューも増やし、新規来店につなげている。
販促では、ぐるなびの「忘年会・新年会特集」などを利用し、店舗ページで料理や空間をアピール。また昨年秋から店のLINE会員も募り、日本酒の仕入れ情報なども発信することで、再来店を促している。
ここがポイント!
栃木県小山市東城南1-1-33
https://r.gnavi.co.jp/21f9bjjm0000/