【テスト】繁盛店の掲出テスト用記事1234567890123456789012345678901234567890123456789012345678

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金太郎

こんどはうさぎが行司ぎょうじになって、鹿しかと熊くまが取とり組くみましたが、鹿しかはすぐ角つのごと熊くまにひっくり返かえされてしまいました。金太郎きんたろうは、
「おもしろい、おもしろい。」
 と言いって手てをたたきました。とうとういちばんおしまいに金太郎きんたろうが土俵どひょうのまん中につっ立たって、
「さあ、みんなかかって来こい。」
 と言いいながら、大手おおでをひろげました。そこでうさぎと、猿さると、鹿しかと、いちばんおしまいに熊くまがかかっていきましたが、片かたっぱしからころころ、ころがされてしまいました。
「何なんだ。弱虫よわむしだなあ。みんないっぺんにかかって来こい。」
 と金太郎きんたろうが言いいますと、くやしがってうさぎが足あしを持もつやら猿さるが首くびに手てをかけるやら、大おおさわぎになりました。そして鹿しかが腰こしを押おして熊くまが胸むねに組くみついて、みんな総そうがかりでうんうんいって、金太郎きんたろうを倒たおそうとしましたが、どうしても倒たおすことができませんでした。金太郎きんたろうはおしまいにじれったくなって、からだを一振ひとふりうんと振ふりますと、うさぎも猿さるも鹿しかも熊くまもみんないっぺんにごろごろ、ごろごろ土俵どひょうの外そとにころげ出だしてしまいました。
「ああ、いたい。ああ、いたい。」
 とみんな口々くちぐちに言いって、腰こしをさすったり、肩かたをもんだりしていました。金太郎きんたろうは、
「さあ、おれにまけてかわいそうだから、みんなに分わけてやろう。」
 と言いって、うさぎと猿さると鹿しかと熊くまをまわりにぐるりに並ならばせて、自分じぶんがまん中に座すわって、おむすびを分わけてみんなで食たべました。しばらくすると金太郎きんたろうは、
「ああ、うまかった。さあ、もう帰かえろう。」
 と言いって、またみんなを連つれて帰かえっていきました。

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